土佐湾仁淀川河口海岸では平成25年5月中旬~7月下旬にアカウミガメの産卵が48回確認され,当年度の高知県下最多の産卵回数を示した.調査地3.4㎞のうち河口東の0.9㎞の区間で産卵に適した環境を備え,産卵成功率が最高となる92.6%を示した. 土佐湾沖では平成25年11月中旬~26年1月下旬に本種6個体が得られ,性ホルモン濃度から雌3,雄3個体,うち雌雄各1個体が成熟,他は未成熟と判断された.このことから土佐湾は冬季でも雌雄成体および亜成体が回遊することが分かり,本種の繁殖上の重要な海域の一つであると考えられた.
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