本科研の研究成果としては、東地中海世界の中心都市であったイスタンブルにおいて16世紀から18世紀にかけて発生した複数の自然災害の実態と、その後の復興の過程を詳細に解明したことが挙げられる。具体的には、1509年のイスタンブル大地震、1563年のイスタンブル大洪水、そして1766年のイスタンブル大地震について、研究報告を合計5回行い、それらを活字にした論文を合計4本執筆した。 海外の研究機関に所蔵されている関係史料の調査も積極的に行い、イスタンブルの首相府オスマン文書館、メトロポリタン美術館、パリ国立図書館、ヴェネツィア国立文書館、ライデン大学図書館から多数の史料を収集することができた。
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