ベトナムの首都ハノイで、同郷会の活動や母村の祭りに参加して、都市と村の相互扶助の関係を確認した。この数年、同郷会が運営する施設について、同郷会と母村の長老たちと意見の相違があったが、歩み寄りがみられた。同郷会の総会では、民衆による組織体制づくりに立ち会うことができた。 また、ハノイの市場(いちば)での出稼ぎ労働者のコミュニティネットワークについて調査した。経済格差や地域格差を超えた、商業をめぐる相互扶助や、出稼ぎ労働者同士の都市生活の支え合い、ハノイの都市経済と宗教の緊密性が明らかになりつつある。
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