研究概要 |
平成25年度は、(1)平成24年度に収集したデータ(家族の会話・インタビュー・アンケート)で、会話データの書き起こしとリスナーシイプの分析と考察、(2)本プロジェクトを開始する以前に収集した日本人同士の会話データ(大学生と教師の会話と大学生同士の会話)を用いたリスナーシップと笑いに関する分析と考察、(3)上記2点についての研究成果の発表、(4)上記2点についての分析や考察について関連する研究者との打ち合わせ、の4点を中心に研究活動を行った。 具体的には、(1)では、家族会話にみられる会話ジョークを抽出しながら、会話参加者が示すリスナーシップ行動を観察し、特にリスナーシップとしての笑いや言語による反応の役割について分析した。これらのコミュニケーション的な役割と家族メンバーが果たす社会的な役割とのつながりについて考察した。(2)に関しては、リスナーシップとしての笑いの機能や談話機能、社会的な人間関係に関わる機能を結びつけながら分析を進めた。(3)の研究成果では、(1)の分析に関して、日本英語教育学会第43回年次大会論文集(2014年3月31日刊行)に研究成果論文を提示した。(2)の分析では、平成25年9月に国際語用論学会(International Pragmatics Conference, New Delhi, India)で研究成果を発表した。(4)の研究打ち合わせについては、上記の研究論文執筆や国際学会における発表、さらに国内の学会(社会言語科学会など)への参加を通じて、研究題目に意見交換を積極的に行った。
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