研究概要 |
平成24年10月から25年1月までは、主に関連する先行研究を検討した。 平成25年3月に約2週間ライデンに滞在し、同市のライデン大学図書館と王立言語地理民族学研究所 (KITLV)、およびハーグのオランダ国立文書館で調査を行った。まず統計資料として、バタヴィア統計局が作成したジャワ貿易資料( 資料が作られ始めた 1825 年から 1840 年まで)を検証した。次いで東インド会社各商館文書、その後継機関の文書、およびオランダ植民省文書のうち、マラッカ、パレンバン、リアウ 、ポンティアナックに設置した地方機関で作成された資料から、周辺地域の人々と社会に関する情報を調査・検討した。ここから得た情報を分析する作業は現在継続中で、平成25年7月頃までに終える予定である。 平成25年3月21-24日には、アジア研究に関する世界最大の学会であるAssociation for Asian Studies Annual Meeting で報告した。University of MemphisのCatherine L. Phipps教授が企画したMaritime Jurisdiction, Smuggling, and Sovereignty across East Asiaというパネルに招待された申請者は、"Trade, Piracy, and Sovereignty: Changing Perceptions of Piracy and Dutch Colonial State Building in West Kalimantan (Borneo) and Riau-Lingga, c. 1780-1830" という、まさに本研究計画に沿った報告を行い、現時点までの調査結果を公表し、世界中の第一線の研究者からフィードバックを得た。
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