本研究はタイ南部パンガー県タクワパー郡ナムケム村と周辺被災者住宅で、スマトラ沖地震9年後のコミュニティ再生について聞き取り調査を行った。本研究は①津波被災から復興までサイクル、②鎮魂の癒しと儀礼、③個々の構成員の癒しの多様性、④外部アクターとのかかわりの4点について調査を行った。その結果、災害ボランティア等の制度化が進んだナムケム村村民と生活再建が遅れた周辺被災者住宅に滞留する被災者との間に再生と癒しの過程で格差が見られた。 更に本研究はタイと日本の学会で結果発表を行った。その一環として2013年12月19-23日東京で研究報告会として日タイの津波経験を繋ぐ企画展示を開催し、社会還元を行った。
|