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2013 年度 実績報告書

中世後期クレタにおけるヴェネツィア人とギリシア人の「共生」の構築過程

研究課題

研究課題/領域番号 24820042
研究機関駒澤大学

研究代表者

高田 良太  駒澤大学, 文学部, 講師 (80632067)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワードクレタ / 中世地中海 / 異文化共生 / ビザンツ / ヴェネツィア / 紛争史
研究概要

本研究は、クレタ島における1299年の和平締結の政治、社会的背景を明かにすることをめざした。そのうち、ここでは平成25年度における本研究の進捗について、資料収集、分析作業、成果発表の3点について述べておく。
まず、資料収集については、前年度に引き続いてヴェネツィアの国立文書館にて資料の閲覧を行った。平成26年2月17日から平成26年2月26日にかけて当地に滞在し、関連文書の収集に努めた。
次に、分析作業について述べる。本年度は主に二通りのアプローチで資料分析を進めた。ひとつは、年代記や和平文書などの記述に基づいて、1299年和平の政治史的・制度史的な意義を検討する作業である。その結果、1299年和平が、ヴェネツィアから見たときのアレクシオスを中心とした「山間部のギリシア人共同体」の誕生の瞬間ととらえられるべきという結論に達した。また、公証人文書の分析からは、交渉の仲介者となったアンドレアス・コルナリオとアレクシオスとの密接な関係がうかがえ、かつ、アレクシオスが地域の教会からの地代譲渡を受けているなど、アレクシオスの地域掌握の実態も明らかとなった。
収集した資料、ならびに資料分析の結果の公開について、本年度は2回の学会報告を行った。平成25年5月11日に京都大学において開催された西洋史学会にて発表し、その概要については『西洋史学』第251号において掲載された。また、平成25年5月26日に一橋大学において開催された歴史学研究会大会においても発表を行い、その概要は『歴史学研究』第911号に掲載された。加えて、本研究と関連する成果として、共著である『ビザンツーー交流と共生の千年帝国ーー』(全288+vii頁、うち本研究代表者はpp. 205-231, 278-285.
を担当)も出版された。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 港湾都市カンディアからみた中世後期の東地中海2013

    • 著者名/発表者名
      高田良太
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: No.911 ページ: 160-168

  • [雑誌論文] 中世ヨーロッパにおける政治的コミュニケーションと秩序--境界地域から--2013

    • 著者名/発表者名
      服部良久・朝治啓三・松本涼・高田良太・藤井真生
    • 雑誌名

      西洋史学

      巻: 251 ページ: 38-40

    • 査読あり
  • [学会発表] 14世紀クレタにおけるヴェネツィア支配とギリシア人--「反乱」時代の秩序形成--

    • 著者名/発表者名
      高田良太
    • 学会等名
      西洋史学会
    • 発表場所
      京都大学
  • [学会発表] 港湾都市カンディアから見た中世後期の東地中海

    • 著者名/発表者名
      高田良太
    • 学会等名
      歴史学研究会大会
    • 発表場所
      一橋大学
  • [図書] ビザンツ--交流と共生の千年帝国--2013

    • 著者名/発表者名
      高田良太(共著)
    • 総ページ数
      pp. 205-231, 278-285
    • 出版者
      昭和堂

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公開日: 2015-05-28  

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