高校1年生を対象とするPISAデータを用い,学力による高校階層構造が,生徒の予備校と学校で提供される補習授業への参加有無(論文1),まったく勉強しないか否か(論文5),学習時間の長さ(論文2)と関係していることを実証した。高校階層構造に加え,生徒の学習能力の差異が,通常授業外の学習量格差に拍車をかけていることを実証的に示した(論文3)。また,TIMSSの中学2年生データで,日米比較分析を通して日本の義務教育制度の特徴(論文6)を明らかにし,小学4年生と中学2年生のデータで,教員期待に学校間差異があり,それが社会経済的地位と関連していることを示した(論文4)。
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