企業家的キャリア戦略という観点から、地方都市で活動する女性企業家についての事例研究を行った。その結果、次のような発見事実を指摘することができる。ビジネスモデルの構築の際に、自身がマネジメント可能なビジネスの範囲や規模を意識している。ワークライフバランスの維持に困難を抱えることもあるが、それらへの対処策を講じるとともに、こうした困難をむしろ前向きに捉えている。企業家としてのキャリア構築の過程で、ロールモデルや助言者の重要性を認識している。それと同時に、自らもロールモデルとして振る舞おうとしている。今後は、これらの成果についてさらに詳細な検証を重ね、論文および学会報告として発表していく予定である。
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