研究課題/領域番号 |
24830067
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
竹内 和雄 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (10639058)
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研究期間 (年度) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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キーワード | 携帯電話 / スマートフォン / 携帯電話依存 / 国際研究者交流 / ソーシャルゲーム |
研究概要 |
平成24年度は,青少年のケータイ・スマホ問題の実態調査を,質問紙調査及び面接調査で行った。 質問紙調査では,まず,中学生,高校生,大学生,保護者,教職員対象に自由記述で,ケータイ・スマホついて記載してもらった。そこでわかった課題や問題点について,4択式の質問紙を作成し,4233人での調査を実施した。この結果,ケータイ使用者のうち,スマートフォン使用者に多くの課題が見つかった。内容的には,依存,ネットいじめ等の被害,ネット上での犯罪行為に巻き込まれる等,多くの問題点を含む場合が多かった。特に中学生のスマートフォン所持者の依存は予想以上に強く,「夜更かしする生徒」(12時以降に寝ると答えた生徒)の割合が,ケータイ不所持者36.5%に対して,ガラケー(スマートフォン以外のケータイ)所持者51.6%,スマートフォン所持者58.7%であった。また,「勉強に自信がない」と答えた生徒は,ケータイ不所持者33.6%,ガラケー37.4%,スマートフォン46.2%であり,精緻な調査な必要性を痛感した。 その内容をもとに,中学生,高校生,大学生,保護者,教職員のグループでの半構造化面接を実施した。上記のデータを当事者の視点から見て,現状の課題や原因やについて考えてもらう機会を持った。アンケート調査だけでは,原因は特定できなかったが,ケータイ,特にスマートフォンの課題について,自分たちの視点で考えることで,原因について考える道筋ができつつある。 平成25年度は,平成24年度の成果をもとに,具体的な解決策について,当事者や専門家チームに話し合う機会を多く持ち,課題克服のための実践創案づくりにつなげていきたいと考えている。さらに,国際的な視点での研究につなげるためにも,海外発表の機会を作るつもりである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実態調査からの現状認識が順調に行うことができたので,現状把握,原因究明についてのプロセスがうまく行っている。
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今後の研究の推進方策 |
青少年へのスマートフォンの普及が予想以上に早く,高校生では,平成25年4月調査での携帯電話所持者のうち,スマートフォンを持っているのが過半数を超えた。このことで,研究の方向性をスマートフォン問題へ大きくシフトしていく必要性も感じている。また,それに伴い,スマートフォンでのソーシャルゲームが流行しているので,そのあたりも踏まえた調査研究にしていく必要性を感じている。
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