本研究は、養護教諭が保健室で行っている中学生の健康管理能力を育成するための対応プロセスを概念化するために「自己決定・判断能力」「自己表現能力」「対人関係能力」の3つに着目し、それらの育成のための対応の根拠と評価の視点を実践知から明確化することを試みた。その結果、自己決定・判断能力育成のための対応を例にあげると、対応の根拠では「自分で判断するための選択肢がない」「自分の判断を他者に伝える方法を知らない」「自分の身体症状を考慮した適切な判断がわからない」等が明確化され、対応の評価では「子どもが自分で判断した」等が明確化された。また、上記の結果を用いて対応能力を測定するための自己評価尺度を作成した。
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