本研究は、研究課題に沿って文献研究、理論研究を行うと同時にフィールドワークを実施した。理論研究では、組織の存続に関わる先行研究及び本研究の基礎理論である経営組織論、資源動員論の批判的検討を通じて本研究の分析枠組みの構築を行い、研究を進めた。その上で、明治維新以前から存続する技能系中小企業群を洗い出し、承業経営者(中興の祖)に着目し、インタビュー及び各企業の歴史的資料の収集・分析を行った。 その結果、企業家精神の発現メカニズムを説明する理論的枠組みを再構築し、その成果を国内外の学会で報告、論文公刊した。これらの成果を通じて、わが国の研究水準の確認と国際的評価向上に一定の貢献ができたと考える。
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