研究概要 |
プラグツイストを用いることにより得られる4次元多様体の微分構造の研究を行った.以前私が構成したプラグPにある2ハンドルをつけたものは無限個の微分構造を持つことをSW不変量を用いて証明した.また、Pは写像を変えることで2橋結び目手術が得られることがわかった.また結び目のMutationに関する局所変形がcork-likeであることを示した.Pの境界のフレアhomologyを計算した.またAkbulut-安井のプラグの境界がL-空間であることから、境界のspin-c構造に非自明な対称性が存在することを示した.無限位数のコルクで得られる4次元多様体は有限の差を除いてOS不変量は一致することを示した.一般に対称でない可縮多様体からコルクを見つける為の十分条件を与えた. spin4次元多様体の交叉形式に関して、11/8予想が知られている.松本幸夫氏のbounding種数の対極の不変量としてE8の交叉形式をもつbuondに関するE8-genus(g8)を定義した.g8=1なる無限個のhomology球面を構成した.(2,3,12n-7)型のBrieskorn homology球面のいくつかに対してE8-boundを構成した.副産物として、E(1)の中のあるclassにおいて、最小種数が0であることを示した. #nCP2の中の向きづけ不能(及び可能)曲面の種数の増大性に関する研究を学芸大の佐藤光樹氏と進めた. 3次元多様体のLens空間手術をもつ例をいくつか分類した. はめ込まれたリボン円盤の特異集合を一般化して、スライス結び目に対して特異集合にあたるものを構成できることを東京工業大学の安部哲哉氏と示した.スライス円盤からリボン円盤を得るためのの微分幾何的な考察を深めた. concordanceに関する集会を開き、群上のfiltrationやdefiniteな4次元多様体の中の最小種数に関する理解を深めた.また、ハンドル図に関するセミナーを東京工業大学で開始し、研究者同士の活発な議論の中から多くの結果を残すことができた.
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