磁気流体力学的ダイナモおよび回転磁気対流に関する数値実験により、以下を明らかにした。(1) 内核成長が始まる前の古代期の地球および火星ダイナモでは、コア・マントル境界(以下、CMB)における熱的水平不均質構造がより強い影響をもっていた。(2) 内核成長が進行している現在の地球コアでは、CMB水平不均質構造が固体内核表面の構造に及ぼす影響は、先行研究で考えられていたほど大きくなりえない。(3) CMB不均質構造と内核表面構造との水平位置関係は、磁場強度および対流の発達度によって異なる。ただし、現在の地球コアのように活発な対流運動が起こっている場合、両者の位置関係はほぼ一致すると考えてよい。
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