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2013 年度 実績報告書

無機ナノシートと高分子微粒子からなる動的液晶性薄膜のソフト界面への創製

研究課題

研究課題/領域番号 24850015
研究機関九州工業大学

研究代表者

毛利 恵美子  九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60380721)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワード無機ナノシート / 光散乱
研究概要

昨年度の段階において、無機ナノシート分散液中におけるナノシート構造という最も基本的な情報が、一般的に明らかになっていないことが判明したため、引き続きニオブ酸ナノシートのin situ構造を明らかにするため偏光解消光散乱法により評価を行った。本年度は、新たに光散乱装置に偏光板を組み込み、散乱測定を行うことによりナノシートの分散液中での形状の評価を行った。これは、一般的な動的光散乱法では、異方性をもつ粒子の形状を評価することが困難であるためである。
大きさの異なる無機ナノシート数種に対して測定を行い、測定により得られた2つの拡散係数(並進拡散係数、回転拡散係数)から、いくつかのモデルを用いてfittingを行い、形状を評価した。その結果、多くの場合において、偏長楕円体により拡散係数を再現することができることを確認した。乾燥したナノシートの形状から推測されるモデルは、扁平楕円体(あるいは円盤)であるが、少なくとも扁平楕円体モデルでは2つの拡散係数を再現することができなかった。このことは、無機ナノシートが、水溶液中では板状ではなく、変形している可能性を示唆しており、無機ナノシートの柔らかさを反映している可能性があると考えている。しかしながら、本測定は、拡散係数の微妙な差異が、fitting結果を左右することから、より詳細な検討が必要であり、その他の測定法と合わせて今後検討する予定である。
本研究により、これまで明らかになっていなかった希薄溶液中における無機ナノシートの構造の描像がある程度明らかになったと考えられ、今後その他のナノシート系を調査することにより2次元高分子系あるいはシート状コロイド系における構造の普遍性を明らかにしたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Multiphase coexistence and destabilization of liquid crystalline binary nanosheet colloids of titanate and clay2014

    • 著者名/発表者名
      Teruyuki Nakato, Yoshie Yamashita, Emiko Mouri, Kazuyuki Kuroda
    • 雑誌名

      Soft Matter

      巻: 10 ページ: 3161-3165

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Behavior of Polymer Chains Grafted from Latex Particles at Soft Interfaces2014

    • 著者名/発表者名
      Emiko Mouri, Hayami Sakamori, Kohji Yoshinaga, Teruyuki Nakato
    • 雑誌名

      Colloid and Polymer Science

      巻: 292 ページ: 547–555

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Decomposition of a cyanine dye in binary nanosheet colloids of photocatalytically active niobate and inert clay2014

    • 著者名/発表者名
      T. Nakato, S. Inoue, Y. Hiraragi, J. Sugawara, E. Mouri, H. Aritani
    • 雑誌名

      Journal of Materials Science

      巻: 49 ページ: 915-922

    • DOI

      10.1007/s10853-013-7777-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Panoscopic organization of anisotropic colloidal structures from photofunctional inorganic nanosheet liquid crystals2014

    • 著者名/発表者名
      Teruyuki Nakato, Yoshihiro Nono, Emiko Mouri, Munetaka Nakata
    • 雑誌名

      Phys. Chem. Chem. Phys

      巻: 16 ページ: 955-962

    • DOI

      10.1039/c3cp54140a

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 柔らかい界面上の柔らかい膜の科学 ~末端をコロイド微粒子に固定した高分子鎖の自由界面での挙動~2014

    • 著者名/発表者名
      毛利恵美子
    • 雑誌名

      C&I Commun

      巻: 39 ページ: 29-31

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effects of clay-water interface on the photoinduced electron transfer from ruthenium-bipyridyl complex to methylviologen2013

    • 著者名/発表者名
      T. Nakato, S. Watanabe,T. Fujita, E. Mouri
    • 雑誌名

      Clay Science

      巻: 17 ページ: 21-30

    • 査読あり
  • [学会発表] Polymer Chains Grafted from Latex Particles at Soft Interfaces2014

    • 著者名/発表者名
      Emiko Mouri, Hayami Sakamori, Kohji Yoshinaga, Teruyuki Nakato
    • 学会等名
      Japan-Taiwan Joint Workshop on Nanospace Materials
    • 発表場所
      福岡工業大学
    • 年月日
      20140311-12
  • [学会発表] 外場印加による酸化物ナノシート液晶の階層的マクロ組織化2013

    • 著者名/発表者名
      毛利 恵美子、南野 佳宏、中戸 晃之
    • 学会等名
      第64回コロイドおよび界面化学討論会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      20130918-20130920
  • [学会発表] ソフト界面で形成する高分子グラフト微粒子膜の構造と物性2013

    • 著者名/発表者名
      毛利恵美子
    • 学会等名
      三重大学 川口研究室 セミナー
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      20130716-20130716
    • 招待講演
  • [学会発表] 有機修飾した層状ニオブ酸塩を用いたPickeringエマルションの調製とその光触媒作用2013

    • 著者名/発表者名
      毛利恵美子、上田 裕晃、寺尾 亮佑、中戸 晃之
    • 学会等名
      第62回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      20130529-20130531
  • [備考] 九州工業大学 研究者紹介

    • URL

      https://research02.jimu.kyutech.ac.jp/html/122_ja.html

  • [備考] 研究室のHP(集合体化学研究室)

    • URL

      http://www.che.kyutech.ac.jp/chem28/chem28.html

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公開日: 2015-05-28  

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