研究概要 |
本研究課題は,スマートグリッドに代表される階層型制御ネットワークのための通信プロトコルの確立を目的にした. 制御のための通信ネットワークでは, 制御の安定性を確保するために通信遅延をある範囲内に収める必要があり,かつセンサーやアクチュエータなどの末端ノード数に対するスケーラビリティも確保する必要がある. 現状のベストエフォート型通信ネットワーク等ではその条件を満足することができない. 今年度の各研究課題について以下の成果が得られたので報告する. 課題①自律分散制御による無線基幹回線の適応型最適化では集中型および分散型リソース最適化アルゴリズムを提案し, 数値計算により有効性を示した. 課題②制御信号を意識した無線基幹回線におけるスマートな情報中継方式について,末端デバイスの消費電力や中継時間を低減するように設置場所の準最適化やルーティングプロトコルの改良を行った.以上の2つの課題を解決することにより, スケーラビリティを有する高効率高信頼無線基幹回線を実現できたと言える.
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