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2012 年度 実績報告書

マイクロ流路を用いた高次形状を有する中空糸膜の作製方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24860042
研究機関神戸大学

研究代表者

佐伯 大輔  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70633832)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワード膜分離 / 中空糸膜 / マイクロ流体デバイス / マイクロ多相流 / マイクロ・ナノデバイス
研究概要

膜分離において、中空糸膜は平膜と比べて空間効率が非常に優れており、産業的にも水処理などで広く用いられている。しかしながら、中空糸膜の作製は内部液、ポリマー溶液、凝固液といった複数の液体を制御する必要があり、既存のマクロな作製装置では微小化や複雑な断面形状をといった高次形状を有する中空糸膜の作製は困難である。本研究では、流体を精密に制御することが可能なマイクロ流路を用いて高次形状を有する中空糸膜の作製方法を開発する。本年度は中空糸膜を作製するためのマイクロ流路構造の設計・作製を行った。中空糸の形成には三相を管状の層流状態に保つ必要があると考えられる。そこで、その前段階として、はじめに、非溶媒誘起層分離(NIPS)法により二相流からマイクロファイバーを作製するための検討を行った。マイクロ流路はソフトリソグラフィーによりPDMSを用いて作製した。流路表面を親水化した十字状の流路構造を用いることで、マイクロ流路中で安定な油中水型の二相流を形成させることができた。また、NIPS法により、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるマイクロファイバーを形成させることができた。流量比により、ファイバーの直径が制御できることも確認できた。マイクロ中空ファイバーを作製するための予備検討として、十字状の流路構造を二つ組み合わせることで、三相流を安定に形成させることができた。以上より、マイクロ流路内でファイバーを作製するための重要な知見が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は外部機関のマイクロ流路加工設備を使用する予定であったが、実験効率の観点から申請者の所属する機関において加工設備の立ち上げを行った。設備の立ち上げに時間がかかり、マイクロ流路の設計・作製に遅れが生じたが、次年度以降は所属機関においてより効率的に実験を進めることができると考えられる。マイクロ流路内での中空糸膜の形成についての検討は、おおむね順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

申請者の所属機関においてマイクロ流路や中空糸の形状を制御するためのマイクロノズルなどを設計・作製し、中空糸膜の形成を検討していく。また、形成される中空糸膜の直径の制御や、膜性能の評価・制御を行う。

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公開日: 2014-07-24  

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