中空糸膜はその優れた空間効率から、水処理技術の一つとして広く用いられている。本研究では、マイクロ流路を用いて、形状が精密に制御された中空糸膜を作製する方法について検討した。マイクロ流路内で非溶媒相中に膜材料のポリマー溶液を注入し、管状層流状態を形成させ、非溶媒誘起相分離法によりポリマーを固化させることで、膜材料である疎水性ポリマーのマイクロファイバーを形成することができた。また、ポリマー溶液の内部にさらにポリマーを含まない内部液を注入し、内部液、ポリマー溶液、非溶媒相の三相からなる管状層流を形成させることで、中空ファイバーを形成させることにも成功した。
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