研究課題
本研究では,風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー電源が大量に導入され,それに伴う新しい電力系統技術である,再生可能エネルギー電源の出力予測技術,蓄電池などの系統安定化技術,スマートメーターを用いた需要側制御技術などが利用される将来の電力系統の特性を詳細に模擬した新しいエネルギーシステムモデルを開発することを目的としている。モデルは利用実績の高いエネルギーシステム分析モデルMARKAL(Market Allocation)の機能を拡張することで設計し,新しいモデルを用いてシナリオ分析を行う。平成24年度は,MARKALの多時間帯化に取り組み,発電機の変化率および調整力を考慮することで電力系統の需給制御を模擬し,平日・休日・特異日(低負荷日または高負荷日)を考慮して1日24時間断面(1断面=1時間)での分析が可能なモデルを作成した。平成25年度は,モデルを改良し,電気自動車による電力需要制御も考慮できるようモデルを拡張した。改良モデルを用いたシナリオ分析も行い,電気自動車による電力需要制御と,電力系統の電源構成および電気自動車自身の普及の関係について評価した。また,モデルの多地域化にも取り組み,複数地域の電力系統を模擬できるようなモデルを作成した。平成25年度における成果としては,査読付国際誌にて論文1報を発表し、さらに論文1報の掲載が確定している。また,国内学会において論文1件,査読付国際会議においても論文1件を投稿・発表した。なお、国内学会における論文発表において優秀論文発表賞を受賞した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
Energy Conversion and Management
巻: 83C ページ: 337-346
10.1016/j.enconman.2014.04.001
Journal of International Council on Electrical Engineering
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