研究課題
染色体DNA複製は細胞が正常に増殖するためのまさに基盤である。研究代表者は、染色体上の複製起点を認識する出芽酵母ORC蛋白複合体が特異的に構造変化するモデルを構造生物学的に提唱し、ORC構成サブユニット間で特定の条件下におこる特異的な相互作用を見いだしている。昨年度はこの相互作用に必須な領域をアミノ酸レベルで同定し、同定したアミノ酸が細胞増殖にも必須であることを見いだした。本年度は従来のバキュロウィルスを用いたORC多量生産システムの構築・維持が律速・煩雑であるという問題に対処するため、動物細胞のトランスフェクションを用いたシステムに転換した。これと並行して、同定したアミノ酸に変異を持つorc変異株の多コピーサプレッサーを探索し、これまでに有望な遺伝子を複数同定した。更に、昨年度行った情報学的アプローチを発展させ、出芽酵母を含めたほとんどの生物種で保存される特異的モチーフ群を見いだした。このモチーフに変異を持つ大腸菌は染色体複製開始が異常となったため、染色体複製開始を制御する新たなキープレーヤーを見いだした可能性がある。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Nature Structural and Molecular Biology
巻: 20 ページ: 944-951
doi: 10.1038/nsmb.2629
Cell Reports
巻: 4 ページ: 985-995
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http://bunsei.phar.kyushu-u.ac.jp/BUNSEI-GYOUSEKI.html