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2012 年度 実績報告書

mRNA非対称分配による中胚葉、内胚葉運命の分離機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24870023
研究機関首都大学東京

研究代表者

高鳥 直士  首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (70404960)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワード胚葉運命 / 非対称細胞分裂 / 中胚葉 / 内胚葉 / 核
研究概要

昨年度は、中胚葉と内胚葉の極性を決定する機構を解析した。研究開始以前に、ホヤを材料にして脊索動物の胚において、中胚葉と内胚葉の運命が互いに異なる細胞に分離される機構を解析した。その結果、中胚葉と内胚葉細胞の共通の母細胞の細胞核が、将来中胚葉を作る側に移動して、Not転写因子をコードするmRNAを放出し、中胚葉になる側の細胞質に局在させることが重要であることを見出していた。しかし、なぜ核が決まった方向に移動するのか調べた結果、PI3Kが中胚葉側に局在していることがわかった。昨年度は①PI3Kの局在が核の移動方向を決定する上で重要なのか、②PI3Kの局在はどのような過程を経て、どのようなメカニズムによって作られるのか、の2点に着目して解析した。①については、PI3Kの産物であるPtdIns(3,4,5)P3が中胚葉側に局在していることを明らかにした。PtdIns(3,4,5)P3を顕微注入により過剰に発現させた細胞では核の移動が異常になった。PI3Kを過剰に発現させた細胞ではPtdIns(3,4,5)P3が内胚葉側にも異所的に発現した。PtdIns(3,4,5)P3を分解する酵素は中胚葉側、内胚葉側の両方にほぼ均等に観察された。これらの結果から、PI3Kの局在が重要であることが強く示唆された。②については、PI3Kが局在するのが、受精後の卵細胞質再配置と同じ時期であることを見出した。また、卵細胞質再配置をドライブするアクチン細胞骨格の収縮と分単位で同期して局在することも観察された。アクチン細胞骨格の収縮を阻害した胚ではPI3Kの局在が生じなかった。PI3Kが局在した後に阻害してもPI3Kの局在に変化はなかった。微小管重合阻害剤で処理しても変化しなかった。これらの結果から、核移動方向決定に関わる機構の一端がわかってきた。

現在までの達成度 (区分)
理由

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] mRNA非対称分配による胚葉運命分離機構2012

    • 著者名/発表者名
      高鳥直士,西駕秀俊,西田宏記.
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121211-20121214
  • [学会発表] Not mRNA非対称分配による中胚葉と内胚葉運命の分離機構2012

    • 著者名/発表者名
      高鳥直士,熊野岳,西駕秀俊,西田宏記
    • 学会等名
      日本動物学会第83回大会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20120913-20120915

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公開日: 2014-07-24  

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