形質転換可能なオオムギ品種「Golden Promise」を交配親とした遺伝解析集団を用いて形質転換の成功に必要なゲノム領域を探索したところ、染色体1番(1H)、2番(2H)、3番(3H)、6番(6H)、7番(7H)のそれぞれ一部に関連遺伝子が存在することが推定された。マイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析を行ったところ、「Golden Promise」のカルスに特異的な発現パターンを示す遺伝子を4308個検出した。オオムギカルスに内在する植物ホルモン分析を行ったところ、カルスの再分化にはオーキシンが正の作用を、アブシジン酸とサリチル酸が負の作用を担うことが示唆された。
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