免疫欠損マウスにヒトリンパ球を投与するとヒト免疫が構築される。本研究では構築に必要で、かつGVHD反応が生じにくい至適リンパ球数を明らかにした。また構築には新鮮血からの分離が重要であった。さらにin vivoモニタリングで細胞増殖反応を観察する手技として蛍光色素による基礎実験に成功した。一方でin vitro免疫モニタリングとして肝移植レシピエントのリンパ球による実験を行った。移植後20回の拒絶反応に関連し、前後の免疫モニタリングでは有意な上昇が観察されたが、個々の症例ではin vitroモニタリング法には限界があった。ヒト化マウスin vivoモニタリングの確立が今後期待される結果であった。
|