研究課題
本研究では、細胞外寄生細菌である口腔連鎖球菌S. mutans (Sm), S. gordonii (Sg) ならびにS. sanguinis (Ss)がどのようなメカニズムで細胞内センサーであるインフラマソームを活性化し、IL-1bの産生を誘導するのかを明らかにすることを目的とする。Sm, SgならびにSsの生菌、熱処理した菌体(100℃で5分間)ならびに菌体培養上清は、A/J マウス由来樹状細胞 (XS-106細胞)に菌量依存的にIL-1bの産生を誘導する活性を有していた。SsのIL-1b産生誘導活性はpan-caspaseならびに caspase-1阻害剤であるz-VAD-fmk ならびにz-YVAD-fmkで阻害され、さらにcaspase-1のmRNAのノックダウンにより抑制された。SsのIL-1b産生誘導活性はNLRP3特異的siRNAを安定発現するXS-106細胞において有意に低下した。さらに、Ssによる刺激でreactive oxygen species(ROS)が産生され、また、ROS の阻害剤(N-acetylcysteine)でIL-1bの産生が抑制された。さらに、Ssによる刺激はXS-106細胞にネクローシス様の細胞死を誘導した。以上の結果から、Ss菌体はマウス由来樹状細胞にNLRP3インフラマゾームを活性化し、IL-1bの産生ならびに細胞死を誘導することが示唆された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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molecular oral microbiology
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