今後の研究の推進方策 |
本年度の結果を受け、来年度は脊髄並びに末梢組織を中心に採取し、凍結切片法で薄切する。これらの切片にてニューロン周囲のグリア細胞への影響を調べるために、astrocyteに特異的なマーカーであるGFAP染色やmicrogliaに特異的なマーカーであるIBa-1染色を行う。また幼少期のマウスのグリア細胞は時に判別が困難である場合が想定されるため、GFAP或いはIBa-1染色と核染色に用いられるDAPIとの蛍光二重染色も行 う。 一方、末梢の切片にて、筋委縮の程度を調べるためにHE染色を行い、筋委縮の程度を調べる。また、筋委縮の程度と下記物質とのかかわりを調べるために、痛みの伝達物質と考えられるsubstance P, calcitonin-gene-related peptideやカプサイシン受容体や熱センサーであるvanilloid receptor, vanilloid receptor-like receptor subtype, 触覚・圧覚・固有感覚を伝えるニューロンに含まれるカルシウム結合蛋白であるparvalvumin, calbindin D-28、に対する間接蛍光法による免疫染色を行う。 これらの結果により神経筋疾患モデルマウスの嚥下障害にかかわる筋、神経細胞、神経細胞周囲のグリア細胞との関わりを調べ明らかにすることで、神経学的な役割を明らかにすることを考えている。
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