訪問看護ステーションの管理・人員体制が訪問看護師のワークエンゲージメントに関連する媒介変数として、Relational coordination(職員間の協同関係の良さ)があると考えた。平成25年度、「連携」を「チームワークの結果,チーム構成員が一緒に何らかの行為を行うこと、もしくはその行為を行う過程」と捉え、「関係者との連携しやすさ」を測定する尺度として、日本語版Relational coordination尺度を作成し、信頼性と妥当性を検証した。Relational coordination尺度は、どのような職種や個人から構成されるチームであっても、その時の回答者と周囲とのチームワークを評価できる自記式の尺度である。 宮崎県内の全訪問看護ステーションに勤務する全訪問看護師を対象に自記式web調査への協力を依頼し、199名(回答率62.6%)の回答を得た。その結果、訪問看護師の評価によれば、同僚の看護師、居宅介護支援専門員、利用者(家族を含む)、訪問介護職員、主治医、の順に連携しやすいこと、彼らとの間の連携しやすさは、いずれも訪問看護師のワークエンゲージメントの高さに関連していることが明らかになった。地域の職種間連携促進は、訪問看護ステーションの管理体制改善に貢献する可能性がある。
|