研究課題/領域番号 |
24890068
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
茶谷 昌宏 東京工業大学, 生命理工学研究科, 助教 (80628628)
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研究期間 (年度) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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キーワード | メダカ / 破骨細胞 |
研究概要 |
申請者らはメダカを用いてトランスジェニックラインを作製し、破骨細胞を生きた状態で追跡する系を確立した。今回、その利点を活かし、in vivo における破骨細胞分化についての解析を進めた。NFATc1は破骨細胞の分化に必須の転写因子として知られているが、そのin vivoでの役割はまだ明らかとなっていない。我々はメダカNFATc1について調べ、TILLING法を用いてノックアウトメダカの作製を検討した。数千クローンから解析した結果、第2エキソンでナンセンス変異を生じるラインを得ることに成功した。この変異体ではDNA結合ドメインを完全に欠失しており、転写因子としての機能を完全に失っていると考えられる。またメダカにおいてNFATc1遺伝子が二つ存在することが明らかとなり、その遺伝子の使い分けを調べながら、in vivoにおける作用を明らかにすることを目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
破骨細胞分化に関与する遺伝子の変異体作製を行った。TILLING法による解析では必ずしも変異体が得られるわけではないが、我々は2系統のNFATc1変異体(終始コドンがそれぞれ異なる)を得ることに成功した。さらにバッククロス6回を終了しており、これから表現型を調べることが出来、新しい機能が明らかになることを期待している。その一方、NFATc1が転写因子であるため、その発現を追うことは容易ではなく、それはこれからの課題である。
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今後の研究の推進方策 |
NFATc1の内在性の発現を追跡する。NFATc1を特異的に発現するトランスジェニックラインを作製し、どの破骨細胞で機能しているのかを調べる。これまでに作製できた変異体の表現型を明らかにする。
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