研究課題
嚥下運動における顎位(顎運動)を制御している末梢性および中枢性の神経機構の解明をめざす本申請研究において、平成25年度は、平成24年度で得られた成果、すなわち、顎運動を支配する三叉神経運動ニューロンを直接制御している孤束核内の三叉神経運動前ニューロンの様態ならびにそれらの運動前ニューロンへの一次求心性神経からの入力様式について論文まとめた。さらに、孤束核内の三叉神経運動前ニューロンに対する大脳皮質、とくに島皮質からの投射様態について、逆行性と順行性神経トレーサを用いて、形態学的に解明した。結果、孤束核内の三叉神経運動前ニューロンが最も密集する存在部位へ投射する皮質ニューロンは、主に、顆粒性島皮質と不全顆粒性島皮質の吻側部に、両側性に認められた。以上より、孤束核内の三叉神経運動前ニューロンには、島皮質、とくに顆粒性島皮質と不全顆粒性島皮質などからの投射があり、情動や自律神経機能に関わる高次脳からの入力があることが示された。本研究成果は、Brain Research 誌に掲載されている。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Brain Research
巻: 1540 ページ: 48-63
10.1016/j.brainres.2013.10.009
Orthodontic Waves
巻: 72 ページ: 112-118