研究概要 |
前年度に作成したCBD-BMP4を用い、ウサギ大腿骨骨欠損モデルを使用し、その組織残存と骨再性能を評価した。 9羽のNew Zealand white rabbitsを使用した。ケタミン50mg/kgとイソフルレンを用いて全身麻酔を行った。両膝内側を剃毛、消毒し長軸方向に皮膚切開を加え大腿骨遠位部を展開した。φ5mmのドリルを用いて5mmの骨欠損を大腿骨遠位に作成した。φ3mmのAtelocollagen sponge (MIGHTY, Koken)に: Group A 生食50 μl ; Group B 1 μg rhBMP-4を生食50 μlに溶解したもの; Group C 1 μg CBD-BMP-を生食50 μlに溶解したものをそれぞれ投与しこれらを、骨欠損部に投与した。術後4週後に大腿骨を取り出しX線学的、病理学的に評価した。X線学的評価は micro-CT (ALOKA)を用いて撮影した。再構成したCT画像のAtelocollagen sponge内の骨化範囲をWinROOF image processing software (Mitani, Tokyo, Japan)を用いて計測した。病理学的評価は、10%ホルマリンで固定後、10%EDTAで脱灰し、hematoxylin-eosin (HE)染色を行った。これらの100倍視野での骨化範囲をWinROOF image processing software (Mitani, Tokyo, Japan) で測定した。また、Anti- BMP4 antibody (Santa Cruz)を用いた免疫染色も行った。 これらを統計学的に評価した。X線学的評価では、Group Aは骨化が認められなかった。Group B とGroup Cを比較し、Group Cで優位に大きかった(Student’s t-test p<0.0001)。病理学的評価でも同様にGroup Cで優位に大きかった。免疫染色では、Group CにのみBMP4の染色がみられた。 以上より中型動物でもCBD-BMP4の効果が確認できた。
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