研究課題/領域番号 |
24890167
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
三浦 桂一郎 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10634446)
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研究期間 (年度) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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キーワード | 骨再生 / Gene Activated Matrix / 口腔外科 / リン酸カルシウム / ナノサイエンス |
研究概要 |
口腔外科学領域において、顎骨や歯槽骨欠損の再生は重要な課題である。現在、確実で有効な方法として、新鮮自家骨移植があるが、二次的外科的侵襲を要し、採取量にも限界があるなど、欠点も多い。本研究では、従来の骨再生材料よりも容易かつ確実に骨の再生能が向上するように、Minicircle DNAとナノ粒子リン酸カルシウムとをコンビネーション化し、高分子に組み込んだGene Activated Matrixの開発を目的とした。 具体的には、Minicircle DNAの抽出、精製、遺伝子導入を行い、ナノ粒子リン酸カルシウム-Minicircle DNA/高分子複合体(Gene Activated Matrix)の作製を行った後、ラットを用いた短期の生物学的解析を行なっていくこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現段階では、Minicircle DNAの産生および精製、ナノリン酸カルシウム-Minicircle DNA/高分子複合体(Gene Activated Matrix(以下、GAM))の作製まで終了し、現在はGAM用いたラットを用いたin vivoにおけるBioassayを行なっている。 また、導入遺伝子の候補としてBMP4、Runx2、FGF2を挙げており、リポフェクション法よりエレクトロポーション法における遺伝子導入が効率的と考えられた。現在は、遺伝子導入の効率化の再現性を高めるため検討を行なっており、今後は、in vitroにおける骨芽細胞への分化能を評価し、最も分化能の高い遺伝子あるいは遺伝子の組み合わせを決定していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、上記の結果に基づき、Minicircle DNAに目的遺伝子を組み込んだナノ粒子リン酸カルシウム-Minicircle DNA/高分子複合体(Gene Activated Matrix)を作製し、これをラット頭蓋冠臨界骨欠損部にimplantationし、経時的に放射線学的評価および組織学的評価を行なっていく予定である。
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