研究課題
LPSを用いたラット歯周炎モデルに外傷性咬合を付与した実験を行った。LPSで免疫感作後、LPSを歯肉溝へ滴下し、同時に臼歯部咬合面に過高なinlayを装着することで外傷性咬合を与えた。その後屠殺し、組織標本を作製して病理組織学的観察のため,各群の切片をヘマトキシリン・エオジン染色(H.E.染色)し、組織学的計測を行った。H.E.染色切片を光学顕微鏡下で撮影し、画像解析処理ソフトImageJを用いて、セメントエナメル境(CEJ)から接合上皮の根面に接した歯冠側端までの距離をattachment lossとして計測した。また、破骨細胞の同定のため、各群の切片を用いてTRAP染色を行った切片にて、歯槽骨頂部の骨面上に存在する多核のTRAP陽性細胞を、破骨細胞として計測した。免疫複合体検出のために、C1qの免疫組織化学的染色を行い、その局在部位を観察した。血清中の抗LPS IgG抗体レベルは各々の血清サンプルを用いてELISA法により測定した。また、S. a.およびA. a.による歯周炎誘導実験を行った。S. a.は37℃で嫌気的に24時間培養した。A. a.も37℃で嫌気的に24時間培養した。S. a.およびA. a.の菌体破砕物で免疫感作後、S. a.およびA. aを歯肉溝へ滴下し、歯周炎を誘発した。組織標本を作製してattachment lossを計測した。血清中の抗S. a.およびA. a. IgG抗体レベルは各々の血清サンプルを用いてELISA法により測定した。パラフィン切片上で免疫複合体を検出するには、抗原と補体の免疫染色を通常は行うが、我々が行った過去の実験でLPSと抗LPS IgGを滴下した際に、抗原であるLPSは広範囲に検出されたため、本研究では免疫複合体検出のために、免疫複合体に最初に結合する補体成分であるC1の免疫組織化学的染色を行い、その局在部位を観察した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Jounal of Periodontal Research
巻: 49 ページ: 314, 322
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巻: 48 ページ: 420, 427
10.1111/jre.12109