| 研究概要 |
平成24年度においては末梢血中のCD4陽性調節性T細胞(Regulatory T cell以下Treg)とnon-TregであるCD4 conventional T cell(以下Tcon)のBH3 プロファイリング法を確立した．平成25年度においては，まずTregとTconをセルソータ―にて分離し，各々の細胞集団のテロメレース活性とテロメア長を測定した．その結果Treg, Tconともに検出感度以上のテロメレース活性を有していた．一方テロメア長については，Tregのテロメア長はTconより短縮しており，胸腺からの分化過程においてTregのテロメレース活性はテロメア長の短縮予防には働いていないことが示唆された．次に分離したTreg, Tcon各々をIL-2 存在下で培養し，培養終了後の細胞のテロメレース活性，Bcl-2蛋白の発現，BH3プロファイリングを各々測定した．その結果テロメレース活性はIL-2投与3日目よりTreg, Tconともに上昇していた．Bcl-2蛋白発現についてはTcon,TregともにIL-2投与により発現の増加を認めたが，IL-2低用量にておいてはTregの方が強く発現が増強していた．さらにBH3 profilingにおいてはTregとTconで異なるprofilingを呈しており，IL-2投与に伴うアポトーシスの感受性の変化を見出した．
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