研究概要 |
ラマン分光顕微鏡を用いて、末梢神経の細胞および組織を非染色で観察し、末梢神経再生の評価法となりうるかを検討した。正常な坐骨神経を採取したのち長軸切片を作製し、ラマン顕微鏡で観察した。後根神経節およびシュワン細胞のピークはそれぞれ異なるパターンを有していた。正常末梢神経組織をラマン顕微鏡で観察したところ、2853, 2885, 2909 cm-1に強いピークを認めた。さらに損傷坐骨神経の経時的観察の結果、この2853cm-1に対する2940cm-1のピーク比が術後3週まで有意に上昇し、4週目に低下した。ラマン顕微鏡は非染色で神経再生変化を検出できる可能性があることを示した。
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