研究課題/領域番号 |
24890201
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
山本 健太 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (00636160)
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研究期間 (年度) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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キーワード | 再生医療 / 骨芽細胞 / ダイレクト・リプログラミング |
研究概要 |
歯周病の進行に伴う歯槽骨吸収は、歯牙の喪失につながり、患者のQOLやADLを著しく低下させる。自己骨芽細胞を、この骨吸収局所に効率よく供給することが出来るならば、歯槽骨の再生につながり、歯牙の喪失を回避させられる可能性がある。現在自己骨芽細胞を作出する方法としては、骨髄由来間葉系幹細胞から誘導する方法があり、外傷や骨肉腫切除後の骨欠損に対してはすでに臨床応用されているが、細胞採取に伴って大きな侵襲があること、得られる細胞の数が不十分であるなどの問題がある。またiPS細胞から誘導する方法も考えられるが、未分化細胞の混入に伴う腫瘍化の危険性が否定しにくい。そこで本研究では、細胞採取が容易でかつ採取における侵襲性が少なく、細胞培養も簡易である体細胞から骨芽細胞を誘導する方法を樹立することを目的とし、さらに得られた細胞の性状を評価した。 その結果、体細胞から高い効率で、アルカリフォスファターゼ陽性の細胞を誘導することに成功した。この細胞は骨芽細胞関連遺伝子群を強力に発現し、骨芽細胞様の性状は免疫染色、アリザリン染色ならびにvon Kossa染色によっても認められた。網羅的遺伝子解析でも、骨芽細胞に類似した遺伝子発現パターンが確認された。またこの細胞を、動物の人為的骨欠損部に移植した結果、骨欠損部位の再生が促進した。 H25年度にさらなる検討を加えることにより、本研究は歯槽骨吸収に対する新しい再生医療をもたらす可能性が期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
高い効率で骨芽細胞が得られ、さらに動物モデルでも予想以上の結果が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究方針としては、誘導法の改善、得られた細胞のさらなるキャラクタリゼーションをすすめ、歯槽骨再生医療への応用の可能性を検証する。
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