研究概要 |
脊椎最後方要素であるため経皮的に処置可能である脊椎棘突起に着目し、BMPを用いた局所注入での棘突起間固定術の確立とその有用性を評価することを本研究の目的としている。我々が以前に報告した小切開法による棘突起間固定術モデルのデータを参考にして骨形成蛋白(bone morphogenetic protein; BMP)の使用量を30, 60, 120μgの3群とした。次にBMP局所注入による骨延長の期間短縮うさぎモデルに用いたBMPの担体を参考にし、リン酸緩衝食塩水(PBS)、ポリエチレングリコール(PEG)、β-リン酸三カルシウム(β-TCP)を配合した担体を使用し注入マテリアルを作成した。使用動物としては日本白色うさぎのリタイアモデル(3.5-4.5kg)を使用。まずは脊椎最後方要素である棘突起間内に皮下から直接マテリアルを注入するのが困難であることから、第5、第6棘突起と棘間靱帯を展開し棘間靱帯内へのBMP+担体の注入を行っている ① BMP30ug+PBS60ul ②BMP60ug+PBS120ul、③BMP120ug+PBS60ul ④BMP30ug+PEG200mg+PBS200ul、⑤ BMP60ug+PEG200mg+PBS200ul ⑥BMP120ug+PEG200mg+PBS200ulの6群に分けて棘間靱帯内へマテリアルの注入を行い0, 2, 4, 6週とレントゲン撮影にて経時的な画像変化を経過観察中である。
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