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2013 年度 実績報告書

新生児糖尿病の中枢神経症状およびKATPチャネルの中枢機能の解明と新規治療基盤

研究課題

研究課題/領域番号 24890218
研究機関自治医科大学

研究代表者

下村 健寿  自治医科大学, 医学部, 講師 (90636226)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワードKATPチャネル / 新生児糖尿病 / DEND症候群
研究概要

(1)トランスジェニックマウス:Bacサブクローニング&Red/ETシステムを用いた組み換えを行った結果、DENDを引き起こす変異型遺伝子であるR50Pが大腸菌に対する毒性を有することが明らかとなり大腸菌の増殖が停止する事態に陥った。そこでPgkNeoカセットを用いてターゲティングベクターを構築した。ES細胞を用いたスクリーニングも終了しマウス受精胚へのインジェクションの段階にこぎつけた。
(2)上記のトランスジェニックマウスの作成が遅延したため、通常のマウスを用いて薬理学的に脳KATPチャネルの開口を試みDEND症候群患者の状態の再現を試みKATPチャネル開口剤であるdiazoxideをラットの脳第三脳室に注入した。その結果、diazoxideが注入されたラットにおいて飲水量の有意な上昇が確認された。これは実際にR50Pを有するDEND症候群患者がSU剤の内服によって脳KATPチャネル閉鎖が促された場合に飲水量が極端に減少することに対応している。
(3) DEND症候群においてはSU剤が治療に有効であることが判明しているが、脳への移行がよくないことが神経症状の治療に有効な効果を挙げられない一因であると考えられる。そこで脳神経系疾患に有効な薬剤にSU剤と同様にKATPチャネル閉鎖させる作用を有する薬剤がないかの検討を行った。その結果、抗鬱剤であり禁煙補助薬として欧米で使用されているブプロピオンにKATPチャネル閉鎖作用があることが確認された。さらに抗てんかん作用を有するバルプロ酸にもKATPチャネルに作用する可能性を発見した。ブプロピオンやバルプロ酸がDEND症候群の治療に有効か否かについては安全面等の問題から今後の検討課題となるが、治療のひとつの方向性として重要な知見であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Chronic exposure to valproic acid promotes insulin release while reducing KATP channel current and unfaltering Ca2+ signaling in mouse islets2014

    • 著者名/発表者名
      1. Manaka K, Nakata M, Shimomura K, Rita RS, Maejima Y, Yoshida M, Dezaki K, Kakei M, Yada T
    • 雑誌名

      Journal of Physiological Sciences

      巻: 64 ページ: 77-83

    • DOI

      10.1007/s12576-013-0294-3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bupropion can close KATP channel and induce insulin secretion.2013

    • 著者名/発表者名
      2. Yang Y, Shimomura K, Sakuma K, Maejima Y, Iwasaki Y, Galvanovskis J, Dezaki K, Nakata M, Yada T
    • 雑誌名

      Journal of Pediatric Endocrinology and Metabolism

      巻: 26 ページ: 343-346

    • DOI

      10.1515/jpem-2012-0295

    • 査読あり
  • [学会発表] 脳におけるKATPチャネルの活性化は摂食量の変化を伴わず飲水量を増加させる2013

    • 著者名/発表者名
      下村健寿、楊怡飛、佐久間和哉、オトゴンウール・ゼセムドルジェ、プトラ・サントソ、前島裕子、矢田俊彦
    • 学会等名
      第34回日本肥満学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      20131011-20131012
  • [学会発表] 抗肥満作用のある抗鬱剤ブプロピオンがインスリン分泌に与える影響2013

    • 著者名/発表者名
      楊怡飛、前島裕子、佐久間和哉、オトゴンウール・ゼセムドルジェ、プトラ・サントソ、岩崎有作、下村健寿、矢田俊彦
    • 学会等名
      第34回日本肥満学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      20131011-20131012

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公開日: 2015-05-28  

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