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2012 年度 実績報告書

臍帯血移植におけるT細胞の免疫再構築の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24890220
研究機関自治医科大学

研究代表者

諫田 淳也  自治医科大学, 医学部, 講師 (30636311)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワード免疫再構築
研究概要

非血縁者間臍帯血移植5例およびHLA適合非血縁者間骨髄移植9例の移植後検体を経時的に数ポイント採取し、また健常人3名の検体も採取して、それぞれのgenomic DNAを抽出し、high-throughput sequencingを用いた包括的なT細胞受容体β鎖遺伝子再構成の解析を行った。T細胞受容体β鎖のCDR3 regionに関するsequenceをすべて同定し、各クローンの同定およびその定量を行った。またT細胞レパトワのdiversityは各遺伝子座の利用および同一sequenceを持つ各T細胞クローンの数を考慮できる、Entropyと呼ばれる指標を用いて数値化した。胸腺でのT細胞受容体の遺伝子再構成時にgenomic DNAから切り出され細胞内に残存する環状DNA・TRECの定量も同時に行った。Entropyの値は、非血縁者間臍帯血移植群で中央値7.0、HLA適合非血縁者間骨髄移植群で8.1であり、両群間に有意差は認められなかった(P = 0.317)。一方、健常者の中央値は14.4であり、その値はそれぞれの移植群より有意に高かった。これらの結果は、非血縁者間臍帯血移植後のT細胞免疫再構築は、過去の報告と異なりHLA適合非血縁者間骨髄移植と比較して決して劣らないことを示している。個々の症例における経時的なT細胞クローンの変化や、免疫再構築が移植後の感染症や原疾患再発に及ぼす影響に関しては、今後、解析を追加する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

特に研究の進捗に影響するような問題はなく、概ね順調に研究は進展している。

今後の研究の推進方策

今後も引き続き、非血縁者間臍帯血移植・HLA適合非血縁者間骨髄移植を受ける患者に研究に同意・参加していただき、解析可能な症例数を増やす予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Impact of the direction of HLA mismatch on transplantation outcomes in single unrelated cord blood transplantation.2013

    • 著者名/発表者名
      Junya Kanda
    • 雑誌名

      Biology of Blood and Marrow Transplantation

      巻: 19 ページ: 247~254

    • DOI

      10.1016/j.bbmt.2012.09.017.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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