シナプス領域外受容体は脳機能調節に重要な役割を担うとされ、なかでもシナプス領域外GABA 受容体はGABA に対する高い親和性と緩慢な脱感作特性を有しTonic currentを提供している。本研究では吸入麻酔薬セボフルランの領域外GABA 受容体に対する作用を検討した。セボフルラン投与によりP3~35のマウス脳線条体においてTonic GABA 電流は増大をみとめ、その大きさは日齢とともに増加し、GABA transporter blocker の添加でセボフルランの効果が増強された。吸入麻酔薬投与に伴う発達期のTonic GABA 電流増大がその後の脳発達に影響を与える可能性が示唆された。
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