研究課題
①Alx3の共役因子の同定は、Alx3の機能を増幅させる上で重要である。前年度にE47およびCart1を共役因子の候補とし、それぞれの強制発現ベクターを作製し、Alx3と共に遺伝子導入したところ、BMPによる骨芽細胞分化誘導能に差異は認められなかった。共役因子の解明に関して、既にCHIPマイクロアレイ解析より候補因子を探索する必要がある。②Alx3が骨芽細胞を分化促進させる際、その標的遺伝子を同定することは、骨芽細胞分化を促進させる分子メカニズムの解明、さらには将来的に骨形成の促進を目的とした創薬の開発の際に重要であると考えられる。Alx3を高発現することのできるプラスミドベクターを用い、CHIPマイクロアレイを行い、Alx3と結合するタンパク質を網羅的に解析し、骨芽細胞分化促進に関連した標的遺伝子を同定した。標的遺伝子について、クロマチン免疫沈降法により、網羅的解析の再現性を確認した。ここまでの研究成果をまとめとして、科学雑誌PLoS ONEへ投稿し掲載された。また、その後の展望として、Alx3のBMP活性促進因子としての臨床応用への可能性を検討する。Alx3を導入した多能性幹細胞を用いた骨内インプラントの骨結合促進法の基礎的研究として、Alx3遺伝子を発現するレンチウイルスベクターの作製、犬骨髄由来多能性幹細胞の選別およびAlx3遺伝子の細胞への導入、さらには犬脛骨への上記細胞を併用したインプラント埋入および各種解析を行う予定である。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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PLoS ONE
巻: 8 ページ: issue6 e68774