研究課題
本研究の目的は、タンザニア農村部で安全で安心な出産を促進するため、具体的には医療者との出産を選択し、緊急時にも必要なサポートや介入が得られるよう行動するために、女性や家族の視点から理解しやすい妊娠期教育プログラムを開発することである。初年度は、教育プログラムの内容の作成、質問紙とフォーカスグループ・ディスカッションの質問項目の作成、質問紙のスワヒリ語訳の作成を行い、日本・タンザニア両研究機関の倫理審査委員会に研究計画書を提出した。日本からは承認が得られ、タンザニアは現在承認プロセスの最中である。教育プログラムはタンザニア人助産師と話し合いながら、世界保健機関が発行しているFocused Antenatal Care Packageの内容を参考に、妊娠期の健康管理と合併症のサイン、家族と一緒にする出産計画、医療者の分娩介助をテーマに作成した。現在紙芝居教材の絵を作成中である。質問紙は、他の専門研究者のコンサルティングを受け、内容を修正しながら妊婦用、家族用の2種類を作成した。現地のタンザニア助産師との協働関係も良好であり、現地の関係機関とも連絡を取ることができている。来年度の教育プログラムと評価研究の開始に向け、準備を進行中である。
2: おおむね順調に進展している
計画していた通りに教育教材の開発、質問紙などの研究メソッドの作成、スワヒリ語訳と計画書の倫理審査への提出まで進んでいる。データ収集を予定している2年目夏には審査結果も届き、許可が降りる可能性が高く、データ収集の実行が可能である。
研究の倫理審査の進行をフォローし、許可が得られるように審査機関と連絡を蜜にする。またデータ収集の協力者に、収集方法への理解を深めてもらうように現地との連携を強めていく。紙芝居教材の完成と、データ収集に必要な物品や印刷等の準備を進めることにより、計画通りデータ収集を行い、その後の分析と発表につなげることができると考えられる。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
Japan Journal of Nursing Science
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1111/j.1742-7924.2012.00222.x.
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Journal of Advanced Nursing
巻: 68 ページ: 1692-1706
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