本研究は、物忘れ外来・認知症ケア外来・地域包括支援センター等に受診・来所する早期認知機能低下高齢者が、保健・医療・福祉・介護予防等にわたる包括的支援による生活再構築を行う「包括的意思決定支援システム」を開発するための基礎的調査研究である。 本年度の目的は、早期神経認知障害高齢者の方々が啓発教材等を用い今後の生活における意思を表明し、支援へつなげる方策を探ることであった。 当初米国のMCI用啓発教材を参考に新たな啓発教材を作成する予定であったが、啓発教材の内容の吟味を行い、意思表明の文化の日米差等を検討した。その結果、啓発教材の作成の前に、国内の相談支援に関する文献検討を行い、早期神経認知障害高齢者およびご家族の早期支援への課題を明らかにする目的でインタビュー調査を開始した。
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