HMGB1は転写補助因子として核内で機能するが、ネクローシスなどによって細胞外に漏出すると周囲の細胞に炎症性応答を惹起する。この炎症性応答は、HMGB1が炎症性サイトカインIL-1βと結合するとさらに憎悪し、自己免疫疾患などの重篤化の一因となる。本課題はHMGB1とIL-1βの相互作用様式を分子レベルで解明することを目的とした。 組換えHMGB1タンパク質と組換えIL-1βタンパク質の大腸菌発現系での大量発現に成功した。各種クロマトグラフィーにより両タンパク質を高純度に精製することに成功した。精製したHMGB1およびIL-1β組換えタンパク質の結合親和性を蛍光偏光解消度測定法により解析した。
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