オートファジーはタンパク質や細胞構造体の大規模分解・リサイクルシステムで、発生・分化、発癌抑制、長寿、免疫応答など生理・病理的に様々な生命活動で重要な働きをしている。しかし、多能性幹細胞における機能については、未だ不明な点が多い。そこで本研究では、オートファジーの多能性幹細胞(ES細胞)における機能解明を目的とした。オートファジー関連遺伝子であるATG12ノックアウトES細胞を樹立して検討した結果、増殖能の低下や細胞死を引き起こしやすいことが明らかとなり、オートファジーが多能性幹細胞の生死制御に関与する可能性が示唆された。
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