RyR2-R420W miceを作成し、心電図解析、免疫学的機能解析、遺伝子発現解析を行った。RyR2-R420W miceのテレメトリー法による無麻酔下での心電図記録によると、カフェイン等の投与時に様々な不整脈が出現した。マウス臓器重量を測定した結果、RyR2-R420W miceでは、野生型マウスと比較して胸腺、脾臓で重量の増加が認められた。胸腺や脾臓などのリンパ組織において、リンパ球の分化、抗体産生量、サイトカイン産生量を比較したが差異は認められなかった。胸腺、脾臓組織のmicroRNAを抽出し、マイクロアレイおよび定量RT-PCRを用いて解析した結果、mmu-miR-291b-5pの発現が変異マウスで減少する結果が得られた。薬剤投与によってRyR2-R420W miceに多様な不整脈が誘発されることから、このマウスはCPVTもしくはARVCのモデル動物になりうることが示唆される。
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