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2013 年度 実績報告書

胎児期・新生児期の栄養状態に起因する成人期の遺伝子発現異常の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 24890299
研究機関独立行政法人国立成育医療研究センター

研究代表者

河合 智子  独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, 研究員 (40423404)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワードエピゲノム / ヒト胎盤 / DNAメチル化
研究概要

本研究では、胎児期の栄養状態とエピジェネティックな変化を介した遺伝子発現異常との関連の詳細を明らかにすることを目的とした。具体的には、胎児発育遅延例および正常出生体重例を対象に、胎児期栄養状態に起因するエピジェネティックな影響をヒト胎盤で解析した。胎児期栄養状態は、妊娠期母体体重増加量を指標に評価した。
胎児発育遅延例(14例)の胎盤における、約45万か所のCpGサイトのDNAメチル化率を検出した結果、正常出生体重例(19例)のそれと比べて、有意に共通してメチル化が変化するようなCpGサイトは見いだされなかった。また、妊娠期母体体重増加量を不足、適正、超過の3群に分類し、その影響を胎児発育遅延例、正常出生体重例でそれそれ解析したところ、群別に共通して変化するメチル化CpGサイトは検出されなかった。したがって、胎児発育遅延の原因となる共通したエピジェネティック異常、あるいは胎児期栄養状態に起因する共通したエピジェネティック異常が本解析に用いたサンプル群からは胎盤にあるとは考えられなかった。
ところが、それぞれの胎盤サンプルにおいて、DNAメチル化率の外れ値の頻度を数えたところ、正常出生体重例内では、妊娠期母体体重増加量が適正範囲から外れれば外れるほど、その頻度が増えることを認めた。胎児発育不全例では、適正体重増加群であっても、正常出生体重例のそれに比べると外れ値が高頻度で検出された。
本研究において、正常体重出生児であっても、妊娠全期間の母体体重変化が適正範囲を外れると、胎盤エピゲノムに揺らぎが生じやすくなることを認めた。また、胎児発育不全例は母体体重変化には関連しない胎盤エピゲノムの揺らぎがあることが示唆された。
本研究成果は、適切な妊産婦栄養管理の指標として、また、成人期の代謝異常危険予測因子としての応用展開が期待される。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 妊娠期エネルギー摂取量と胎盤ゲノムDNAエピジェネティック変化2013

    • 著者名/発表者名
      河合智子
    • 学会等名
      日本栄養改善学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      20130912-14
  • [学会発表] 妊娠期体重変化量と胎盤ゲノムDNAのエピジェネティック調節2013

    • 著者名/発表者名
      河合智子
    • 学会等名
      日本DOHaD研究会
    • 発表場所
      厚生労働省戸山研究庁舎
    • 年月日
      20130607-08

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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