血圧を調節するアルドステロンは,副腎皮質球状帯においてアンギオテンシンII (A-II) の刺激を受けて合成・分泌される.副腎皮質癌細胞株を用いたin vitroの研究で,A-IIの代謝産物がA-IIを介したアルドステロン合成を負に調節することを同定した.そして,アルドステロン合成を調整する代謝産物はアンギオテンシン1-7であり,その作用はMAS受容体を介していることを解明した.これらの結果はMAS受容体を介した新たなアルドステロン合成機構を示しており,新たな降圧薬の創薬につながる可能性がある.
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