| 研究課題/領域番号 |
24K00899
|
| 研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
金 蓮花 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40384656)
|
| 研究分担者 |
水谷 康弘 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40374152)
近藤 英一 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70304871)
Bernard Gelloz 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (40343157)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| キーワード | 高速計測 / FDTD解析 / 空間分解能 |
| 研究実績の概要 |
本研究は、ミューラー行列偏光指紋顕微鏡の開発において、撮像と微細構造・物性の同時評価の高速化および高精度化を目指し、装置の開発から有限差分時間領域(FDTD)法による光学モデルの構築やや機械学習を用いたデータ処理手法の構築までを行うものである。 令和6年度は、本顕微鏡の計測手法として、偏光素子(位相子)の回転と画像取得を同時に実行可能な計測アルゴリズムを提案し、自作ソフトを用いて検証実験を実施した。その結果、計測速度は1.3秒/回となり、目標としていた1秒以下には達していないものの、その要因(例えば、素子の回転と画像取得の厳密な同期が取れていないこと)は明らかになっている。計測精度およびその再現性についてはまだ課題が残っている.令和7年度は、これらの結果を踏まえ、高速回転ステージを導入するなど現装置を改良することでサブ秒での計測速度の実現を目指す。 顕微鏡計測の空間分解能に関しては、実際の光学系に基づき2種類の解析モデルを考案し、FDTD法を用いたシミュレーションを行った。その結果、一定の計測領域内で計測可能な膜厚のダイナミックレンジを明確にすることができた。この成果は、斜め入射と斜め観察が必須となる本顕微鏡を含むエリプソメトリー顕微鏡における高精度な計測・解析に繋がるものである。これらの成果を踏まえ、次年度はRCWA法を導入したデータ解析アルゴリズムの構築および、機械学習を活用した高速データ処理手法の提案を行う予定である。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
R6年度は、斜め照射・斜め観測に対応した高速エリプソ計測手法を確立し、その検証実験を実施した。計測速度は1.3秒/回となり、目標としていた1秒以下には達していないものの、その要因は特定できている。また、エリプソ計測の空間分解能に関しては、FDTD法を用いた解析手法を提案し、これにより一定の計測領域内で計測可能な膜厚のダイナミックレンジを明確にした。
|
| 今後の研究の推進方策 |
R7年度においては、R6年度に開発した計測手法を基盤として、高速計測システムの構築を行うとともに、計測速度のサブ秒化を実現することを目指す。データ解析にはRCWAを導入し、R6年度に実施したFDTD解析との関係性を明らかにする。また、エリプソ計測における逆問題解析の高速化を目的として、機械学習手法の導入を図る。
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
計測システムにおける画像取得から画像処理・データ解析までを一括して行うソフトウェアの開発が、当初の予定より遅延しているため、令和7年度においては、当該ソフトウェアの開発を完了させることを目的として、本費用を活用する予定である。
|