| 研究課題/領域番号 |
24K02169
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大澤 匡範 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (60361606)
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| 研究分担者 |
横川 真梨子 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 講師 (60648020)
石田 英子 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 助教 (70563295)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| キーワード | タンパク質-タンパク質相互作用 / 拮抗 / 競合 / 阻害 |
| 研究実績の概要 |
本研究では、「転写因子FOXO3aをめぐるDNAと14-3-3ζの拮抗メカニズムの解明」、「TDP-43の凝集・沈殿と、RNA結合によるその阻害のメカニズムの解明」を通じて、複合体の立体構造や解離定数だけからでは説明のつかない効率性の高い拮抗メカニズムを解明することを目的とする。また明らかにしたメカニズムに基づき、新規阻害剤をデザインし創薬につなげる。 【転写因子FOXO3aをめぐるDNAと14-3-3ζの拮抗メカニズムの解明】 (a)ITCによるリン酸化FOXO3aとDNAの相互作用、およびリン酸化FOXO3aと14-3-3ζの相互作用における解離定数(Kd)およびその他の相互作用に関する熱力学的パラメータを得た。(b)FSECによるリン酸化FOXO3aに対するDNAと14-3-3ζの拮抗関係の定量的解析を実施し、三者の相互作用を定量的に評価した。 【TDP-43の凝集・沈殿と、RNA結合によるその阻害のメカニズムの解明】 (a)沈殿形成能および核酸の沈殿形成抑制能の評価法を確立し、これまでにデザインした200種類の核酸の沈殿抑制活性を評価した。(b)ITCにより、デザインしたRNAとTDP-43のKdを算出した。(C)Kdと沈殿形成抑制能(IC50)との相関解析を行い、これらが正の相関を示した。これらのことから、高い沈殿抑制活性を有する核酸を獲得するには、TDP-43との高い結合親和性を有するものをデザインすればよいという創薬戦略が構築できた。この戦略に基づき、TDP-43の沈殿形成を抑制する高活性核酸を複数創出することに成功した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
研究概要に記した成果は、当初の計画通りに実施し、予想外の結果を含め良好な結果が得られているため、おおむね順調に進んでいると結論した。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後も計画通り進める予定である。 【転写因子FOXO3aをめぐるDNAと14-3-3ζの拮抗メカニズムの解明】 (c)NMRによるリン酸化FOXO3a―14-3-3ζ複合体の立体構造解析、(d)DNAと14-3-3ζがFOXO3a上で「①直接競合する部位」と「②直接競合しない部位」の同定、特に、拮抗における14-3-3ζ結合の優位性のメカニズムの解明を目指す。 【TDP-43の凝集・沈殿と、RNA結合によるその阻害のメカニズムの解明】 (c)TDP-43の沈殿画分におけるTDP-43同士の相互作用部位の同定、(d)TDP-43のRRMへの核酸結合による、沈殿形成抑制機構の解明を目指す。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当初、2024年度に更新予定の備品がまだ使用に耐えられるため、2025年度に購入することとした。また、解析に用いたタンパク質試料の調製が予定よりも円滑に行えたため、支出を抑えることができた。2025年度の研究計画では、試料調製がより困難であることが想定されるため、試料調製用の消耗品を購入する予定である。
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