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2024 年度 実施状況報告書

空間的変化を表す構文の広がりと副詞的修飾関係の様相の体系的位置付け

研究課題

研究課題/領域番号 24K03911
研究機関福島大学

研究代表者

井本 亮  福島大学, 経済経営学類, 教授 (20361280)

研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
キーワード空間的変化 / 副詞的修飾 / 連用修飾 / 形容詞 / 語彙・構文的アプローチ / 結果構文 / 存在表現
研究実績の概要

本研究は、設置・配置・装飾・出現・姿勢変化など、空間的変化を表す動詞文に成立する副詞的修飾関係について、動詞構文と副詞的修飾の両観点から分析を行う。そこで、空間的変化動詞構文がどのような構文ファミリーを形成しているか、空間的変化動詞構文の中でどのような副詞的修飾関係が構成され、分布しているのかという2つの問いを立て、その様相を語彙・構文アプローチとコーパスデータの精査から実証的に明らかにするものである。
今年度は研究計画に従い、空間的変化構文のファミリーに見られる「存在のあり方の修飾関係」について考察し、その意味的源泉が変化動詞の語彙的意味構造における〈存在〉に求められることを明らかにした。並行して、空間量形容詞「深く」の連用修飾の多様な修飾関係を形容詞の語彙的意味の構成概念から分析を行い、情態修飾としての連用成分の関係構成の様相を明らかにした。以上の研究成果を口頭発表によって公開した。

[口頭発表]
井本亮(2025)「空間的変化と「結果の存在」について」(第21回現代日本語文法研究会、2025年3月30日、オンライン開催)

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、研究計画に従って空間的変化動詞の持つ動詞の語彙的意味構造を分析し、結果構文に隣接した副詞的修飾関係が成立する意味基盤について、先行研究の知見を整理した上で結果相の〈存在〉の局面という知見を得ることができた。これは本研究の研究課題における重要な理論的枠組みとなるものと考えている。
並行して、多様な修飾関係を構成する次元量形容詞連用成分「深く」について、コーパスと概念意味論を用いたアプローチによって、その多様性を裏付ける構成概念を体系的に記述した。この結果、このような記述的研究についても、同様の手法による研究が遂行できる見通しが得られた。
研究成果の公表に時間を要しているものの、次年度速やかに公表する予定であり、進捗状況は概ね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

今後は、今年度の研究成果も踏まえ、コーパス調査および語彙・構文的アプローチによる動詞述語文の意味分析の手法にもとづき、空間的変化動詞構文の構成概念と事象タイプとの対応関係に関する記述的分析という方策を引き続き採用する。
今年度は「存在のサマ」に関わる修飾関係と「設置・配置動詞」の意味構造、次元量形容詞の事例分析を中心に研究を進める。昨年度得られた空間的変化と〈存在〉の関係に関する知見は、形容詞情態連用修飾の記述的研究は本研究の分析枠組みの重要な理論的基盤になるため、これについてさらに明確にすること、記述的分析に生かすことが今後の研究計画、具体的な多様な事例の分析にとって、極めて重要であると考えている。
また、研究成果公開について、論文化と学術雑誌への投稿とあわせて、研究成果公開用Webサイトおよび所属機関のリポジトリ登録も利用した、速やかな公開を目指す方策を取る。

次年度使用額が生じた理由

今年度の研究の進捗状況により,研究成果公開が次年度以降に持ち越されることが判明したため,それに関わる研究旅費,英文校正費,研究発表に必要な機器の購入について,年度を超える必要が生じたため,次年度に使用する助成金が発生した。次年度は,まず上記の計画について使用し,継続して着実に研究を遂行していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2025 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 空間的変化と「結果の存在」について2025

    • 著者名/発表者名
      井本 亮
    • 学会等名
      第21回現代日本語文法研究会
  • [備考] 日本語の連用修飾関係の記述的研究

    • URL

      https://imotoryo.com/

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公開日: 2025-12-26  

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