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2024 年度 実施状況報告書

老化細胞を標的とする新規間質性肺炎治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24K11343
研究機関神戸大学

研究代表者

小林 和幸  神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (50403275)

研究分担者 山本 正嗣  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40542139)
永野 達也  神戸大学, 医学研究科, 講師 (80624684)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2027-03-31
キーワード肺線維症 / 老化細胞
研究実績の概要

特発性肺線維症は特発性間質性肺炎の80~90%を占める比較的頻度の高い疾患で、がんと同等に生命予後の悪い疾患であるが抗線維化薬しか確立した治療法がない。これまでの研究で、マウスの肺胞上皮細胞にブレオマイシンを投与することで老化細胞に変化しTGF-βの産生能を持つようになり、肺の線維化に関与するとの新しい肺線維症の機序を明らかにした。本研究では、これまでの研究を発展させて、まずヒトの間質性肺炎患者の肺線維化病変部において同様の現象が観察されるか免疫染色等で確認する。そして、マウスのブレオマイシン誘導性の肺線維症モデルおよび放射線肺炎モデルに細胞老化の抑制効果があるとされる薬剤を投与して肺線維症が抑制されるかを確認する。本研究成果によって、老化細胞を標的とする肺線維症の新規薬剤候補が見つかり、間質性肺炎患者の生命予後の改善に寄与することが期待される。当該年度は、様々な病因による線維化を有する間質性肺疾患(ILD)患者の肺切片において、線維化領域が同じ肺切片内で線維化の辺縁を中心に顕微鏡的に不均一に広がっていることを発見した。さらに、老化マーカー(p21、pRB、p53、γH2AXを含む)のうち、p16とβ-ガラクトシダーゼの増加のみが高度に線維化した領域と相関していた。さらに解析を進めると、p16とβ-ガラクトシダーゼ陽性細胞が、複数の細胞タイプ(上皮、間葉、免疫)で見られた。結論として、p16とβ-ガラクトシダーゼ発現の増加は、ILD患者の肺の高度線維化領域と位置的に一致し、複数のタイプの老化細胞が陽性シグナルを示した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度に予定していた免疫染色の実験が完了した。即ち、神戸大学医学部附属病院呼吸器外科で肺切除が行われた症例のうち、肺の線維化病変を認めた9例の免疫染色を行った。様々な病因による線維化を有する間質性肺疾患(ILD)患者の肺切片において、線維化領域が同じ肺切片内で線維化の辺縁を中心に顕微鏡的に不均一に広がっていることを発見した。さらに、老化マーカー(p21、pRB、p53、γH2AXを含む)のうち、p16とβ-ガラクトシダーゼの増加のみが高度に線維化した領域と相関していた。さらに解析を進めると、p16とβ-ガラクトシダーゼ陽性細胞が、複数の細胞タイプ(上皮、間葉、免疫)で見られた。結論として、p16とβ-ガラクトシダーゼ発現の増加は、ILD患者の肺の高度線維化領域と位置的に一致し、複数のタイプの老化細胞が陽性シグナルを示した。

今後の研究の推進方策

本研究では、まず外科手術検体を用いて、肺の線維化領域における老化細胞の存在を確認する。これに引き続いて、ブレオマイシン誘導性の肺線維症モデルで老化細胞を標的とした治療実験を行う。さらに放射線肺炎のマウスモデルを作成し、放射線の照射部における老化細胞の関与を調べ、関与が見られた場合、老化細胞を標的とした治療で放射線肺炎やその後の線維化が抑制されるかを観察する。

次年度使用額が生じた理由

当該年度はマウス実験の計画までで終了したが、準備が整ったため、次年度から速やかに次の実験を開始する予定である。

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公開日: 2025-12-26  

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